スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(せ)ハイスクールデイズ №1

「1900という人間がいたということを、頭の片隅にでも覚えておいてもらえたら…嬉しいです」

FF10に影響されまくったスピーチで中学校生活を締め括った私は、2005年4月、意気揚々と桐蔭学園高等学校に入学した。
今や大阪桐蔭高校が生意気にも「大阪桐蔭」という呼び名から「大阪」を取っ払って「桐蔭」などと名乗り始めているが、
桐蔭といえば今も昔も、大阪桐蔭でも和歌山の桐蔭高校でもなく、横浜市青葉区鉄町に悠然と聳え立つ、我らが桐蔭学園のことである。
1万坪を超える広大な敷地にあるのは、森、森、森、神社、紫陽花、カマキリ、セミの抜け殻、カルガモの親子。
…だけでなく、幼稚部から大学までの校舎やスポーツ施設に加え、
高名な文化人による公演や展示を行うためのホールやミュージアムも充実。
中でも私のおすすめスポットは、ソフトボールグラウンド横に位置する畑である。
敷地外なのでグラウンドとは高い柵で仕切られているのだが、上手く打ち上げてここにファールボールを落とすと、
畑の主である通称“リアルカミナリさん”が高確率で現れ、ボールを取りに行った生徒にリアルカミナリを落とすのである。
「ファールボールを打った生徒」ではなく「ボールを取りに行った生徒」に落ちるのがリアルカミナリの特徴だ。後は推して知るべし。

****

あまりのスケールの大きさに色々と戸惑いつつも、華々しい高校生活の幕開けを確信していた私は、
中2で罹患した「オタク文化を理解している俺カッコイイ病」の後遺症で、小説版サクラ大戦をカバーもかけずに教室で読んでいた。
すると、一人の男が声をかけてきた。

「おっ、富士見ファンタジア文庫なんて珍しいじゃん」

こいつ…本物だ!
表紙をチラッと見ただけで文庫名までスラスラと出てくるのは、単なるオタク(中略)カッコイイ病のレベルではない。
これが当時のハンドルネームを如月、後にエル坊と改名する、今や10年来の付き合いとなる友人との出会いであった。

入学してしばらくは、サクラ大戦で仲良くなったエル坊と行動を共にしていた。
余談だが、2003年11月に引っ越した後の1900邸に泊まったことがあるのは、後にも先にもエル坊ただ一人である。
我が校にはクラス替えはおろか、席替えという概念すら存在せず、
入学時に座ったその席で3年間を過ごすことになる(ただし、留年、退学、転校などによる空席が生じた分は翌学期からスライドする)。
休み時間に一番前のエル坊の席まで喋りに行くと、
自然とその隣のクケン、更にその隣の手綱という男を交え、4人で会話する機会が増えていった。
クケン氏とは今でもよく一緒にサバイバルゲームに行っている。
最近カローラの頭金を払って預金残高が5桁になったらしいが、残りの4年ローンによって自殺に追い込まれないか心配だ。
手綱氏は職がないこと以外は何も悩みがないと豪語している。
彼は私の影響でサクラ大戦ファンになり、今では私など比べ物にならないほどサクラ大戦に精通している。
こうしてサクラ大戦とその他諸々が導いた絆により、高校生活を共に過ごす4人衆が集ったのである。五三の桐に浪漫の嵐。

****

1年生のときの思い出で一番印象深いのは、帰国子女のクラスメイトであるスコップくんのことだろうか。
何故スコップくんという名前なのかは長くなるので説明を割愛するが、
彼が海外ドラマ「HEROES」の悪役であるサイラーにクリソツだという情報は付記しておく。
スコップくんは人とは少し違った感覚の持ち主で、
日頃から「俺はドラムの世界大会に出たことがある」「俺は喧嘩格闘技10段の腕前だ」と、よくわからない自己主張を繰り返していた。
そんなこともあってか、オオスズメバチよりも攻撃的だと言われる桐蔭生たちの悪戯の標的になるのは避けられないことであった。

当時流行っていたのはブラックメールというありきたりな悪戯で、
要は女の子の振りをしてフリーメールでスコップくんにメールを送り、そのやりとりを多人数で共有するというものである。
私にもアドレスとパスワードが回ってきていたのだが、PS2版サクラ大戦3の攻略に忙しかった私は特に見てもいなかった。
元々あまりこういう悪戯に積極的に参加する気が起きなかった育ちのいい私であるが、
忘れた頃にふとメールボックスを覗いてみると、既に悪戯だとバレて修羅の様相を呈していた。
「殴る」「殺す」「クラス全員血祭りに上げる」「喧嘩格闘技」などの物騒なフレーズが並んでいて恐怖を感じた私は、
現時点ではまだ中立であろう立場を利用して先手を打つことにした。

スコップくん、こんにちは。
僕が何故君のアドレスを知っているのかというと、ご存じの通り、クラス中に悪戯メールの件が知れ渡っているからです。
でも正直僕は最初からこんなこと気乗りしなかったし、何より君の喧嘩格闘技の腕前を恐れている。
だから僕は君に協力することにしたんだ。悪戯メールの主犯は○○くんと××くんです。


こんな内容のメールを送った数日後、私は担任の先生から執務室に呼び出された。

「1900、お前の勇気ある行動でいじめが一つ解決した。感謝している。これはお前に返すことにしよう」

こうして私は、授業中にアラーム(エロゲー「斬魔大聖デモンベイン」のBGM)が鳴り響いて没収されていた携帯電話、
及びたまたま一緒に鞄に入れていた「ヘルシング」6,7巻を取り戻した。
無論、最初からこれが目的だったわけではない。
善行をして功徳を積んだ者には、等しく幸せが訪れるのである。五三の桐に浪漫の嵐。

(続く)

----

※この物語はフィクションだったりノンフィクションだったり、脚色を含んでいたりいなかったりします。

1900
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ふぉるらじファミリー

Author:ふぉるらじファミリー
ライブドアねとらじで不定期に放送中のラジオ「ふぉるすたーらじお」の面々による共同ブログです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。