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(せ)婷婷 四

疲弊。その言葉が私の脳裏を支配していた。夜の蝶は幻なのか…?
予想以上の夜陰の深さを目の当たりにし、私は何を信じていいかわからなくなっていた。
そもそも日頃の疲れを癒すためのサービスだというのに、何故そこでまた余計な気を遣って疲れなければならないのか。
あれやこれやと不満は絶えないものの、結局私はめげずにまた電話をかける。
しかしそうして根気強く続けるうちに、思いがけず掃き溜めの中の鶴を引き当てることがあったりするのである。

****

「ちんちんじゃないよ」
そう言って微笑んだ彼女の名前を後で調べると、「女性が美しくしなやかに歩く姿」という意味らしい。
写真とは別人が来るのにはいい加減慣れたものだが、いつもと決定的に違うのは、写真よりも断然可愛いこと。
イメージ的には、ギタリストの朴葵姫さんを黒髪にして少しふっくらさせて、ややつり目風のメイクにした感じ。
「はいはい写真と違…違う!?」と、勝手に下方修正する癖のついていた私のスカウターは、ようやくいい意味で爆発した。

可愛いだけではない。サービス内容も全てが一級品だった。
恥ずかしながら、私の愚息は武豊スタイルで昇天したことがなかった。
補足するが、もちろん私は馬側であって武豊側ではない。
もうひとつ補足すると、「愚息」と「昇天」は係り結びのような呼応関係にある語である。テストに出るぞ。
前向きにせよ後ろ向きにせよ、どんな武豊もいまいちしっくりこなかったのだが、婷婷のそれは違った。
もう抜けるか抜けないかくらいのギリギリのところまで腰を浮かせ、そこから一気にスパーンと落とすのだ。
下半身でそんな器用な反復運動をこなしながら、空いた上半身も余さず駆使。
それまでのしっくりこない期間は何だったのかというくらいあっさりと、私は愚昇した。アー!

私のわがままな愚息をまんまと昇天させたエピソードはまだある。
諸兄には怒られるかもしれないが、私は山口五郎スタイルもどうにも好きになれなかった。
ボイジャーのゴールデンレコードにも収録された人類の宝、あの山口五郎である。
視覚的にはとても楽しめるのだが、いかんせん下手くそな奴が多い。痛っ!歯!歯!
そんなこともあって、基本的にはキンダーサプライズの部分を重点的にコロコロしてもらうよう頼むのが常だった。
しかし、婷婷にそのことを伝えるまでもなく、彼女の技が全く異質のものであることを悟った。
刺激の種類が多彩なのはもちろん、それを様々な複合技として繰り出すので、単調になることが全くない。
「たった20と6文字で!何でも言えちゃう喋っちゃう!」中学時代に通っていた塾の英語教材にこんな歌があった。
語学留学中の身で日中英の3ヶ国語を話せるという婷婷の舌に弄ばれながら、私はABCラップを思い出していた。
お父さんもお母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんも一緒に歌って覚えちゃおう!Hey, ABC!アー!

そんなこんなでとうとう鶴に出会った私は、同じ女と二度寝ない(©パズ)というポリシーを捨て、
婷婷の元に通い詰める日々をスタートさせたのであった。

(続く)

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※この物語はフィクションだったりノンフィクションだったり、脚色を含んでいたりいなかったりします。

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ライブドアねとらじで不定期に放送中のラジオ「ふぉるすたーらじお」の面々による共同ブログです。

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