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(せ)カリスマ伝説 四

夏休み。社会人にとっては遠くなりにける響きである。
よくよく考えてみれば、一番社会人としての素養を身につけなければならない大学生が、
1年の3分の1程度も休んでいるというのはおかしな話だ。
どうせ2ヶ月にもわたる休みを有効活用できる大学生など一握りもいないのだから、
大学は高い学費を取っている分働かなければいけない。
しかし、それも社会人になって尚夏休みを満喫するカリスマには関係のない話である。

****

ある日、支店長が次長と課長とカリスマを呼び出し、2時間半にわたる大会議が行われた。
聞いた話によると、カリスマが建物1棟分の土工事を丸々見積もり忘れたらしい。
かなり複雑な基礎形状だったので、被害額は目を覆いたくなるような数字であった。
会議が終わって会議室から出てきたカリスマの顔は、油粘土のような色をしていた。

次の日、カリスマが入院することが決定した。
もちろん入院というのは口実で、カリスマを酷使しすぎた支店長が大いに反省し、
カリスマの神懸かり的パフォーマンスを取り戻すべく、長期休暇を与えることにしたのだ。
無礼な営業部一同は口々に「カリスマはもう辞めるんじゃないか」と協力業者に言い触らし、
お盆休みを潰して保育園の塗床工事を監督していた私も、
ペンキ屋の社長に「実際のとこ、カリスマさんはどうなんですか?」と尋ねられた。
カリスマを心から尊敬する私は、もちろん本心を答えた。

「まあ辞めるんじゃないっすかねぇ~」

お盆明け、カリスマから会社にFAXで辞表が届いた。

「普通FAXで送る人はいないでしょ~、アハハハ!」

陽気な事務員のおばさん(50代前半、爆乳、孫あり)が辞表をシュレッダーにかけた。
結局、支店長の目に辞表FAXが入ることはなかった。

****

カリスマの入院(仮)は予定より長引き、入院から1ヶ月半後に退院して職務に復帰することが決まった。
辞表の件がどういう扱いになったのかは知らないが、とにかく復帰するという知らせを受け、
営業部一同は歓喜の余り (´・ω・`) という感じの表情になっていた。

カリスマくらいのエリートになると、入院中でも仕事復帰に向けたリハビリに余念がない。
おそらく病院を抜け出して仕事をしていたのだろう。
カーシェアリングの明細に入院中であるはずのカリスマの名前が記されていた。
念のためにそのことを事務員のおばさんに報告する。

「アハハハ!どういうこと~?課長に言っとくね!」

かくして、退院したカリスマへ最初に下された指示は、

「カリスマ、お前のカーシェアのカード没収ね。今日からは電車とバスで移動するように」

という、カリスマの運転疲労を防ぐための慈愛に溢れた支店長の心遣いであった。

(続く)

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※この物語はフィクションだったりノンフィクションだったり、脚色を含んでいたりいなかったりします。

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ライブドアねとらじで不定期に放送中のラジオ「ふぉるすたーらじお」の面々による共同ブログです。

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